2021 グループ展 作品紹介

同時代ギャラリー 写真表現大学 2020年修了展 2021 4/6-14

Lifespeed Automatism by shinkansen
みまつ ひろゆき

展示会及び、本サイトへお越しいただきありがとうございます。

今回の作品は、すべてshinkansenのぞみの車窓から撮ったものです。私が撮ったというより、shinkansenに撮らされたと言った方がピンとくる気がします。バイク、車、船舶、操ることが好き。それにいつでも行き先を変えられる自由さが私の性格に合ってるんだと思います。自ら操れない乗り物に乗ると、少し窮屈に感じることがあります。大袈裟に言うと、自由を奪われたような。たかが数時間のことなのに、です。
 じっとしていても目的地へ運んでくれる快適だと信じられた乗り物の中では、窓の外に見える場所はただ眺めるだけの存在でしかなく、そこに降り立つこともその場所に留まることも出来ない時間を、やり過ごすことになります。
 学校や企業、組織に属した時点で、誰かが決めた時間の中で、与えられた何かを、誰かが決めたルールの中でうまくこなす。同じ時間を共有し同じ方向へ進む事で連帯感が生まれる。考えることや疑問を抱くことなく生活出来ることは、ありがたいことかもしれない。ただ不条理な疑問を受け流すことに疲れ、画一的な空間に息苦しさを感じた途端、感情や思考の連鎖が生まれ、そこから抜け出したいと思う人は想像以上に多いと思います。私は処方箋を持ち合わせてはいません。自らの道を決めるのは自分でしかありませんから。ただ操れない乗り物に乗っていたとしても、視点を変えることで、大きく好転することも多い、それだけは伝えられるのかもしれません。
 
 今回の作品は、私の作品でありながら、もう一人の私が撮影した風景。そんな印象があります。同じ時間を共有しながらも見える世界は人それぞれ。経験上、染み付いた視点の癖を変えることは、とても難しい。視点を変えるきっかけを作ってくれたshinkansen。これからも飽きることなく撮らされることを楽しみたいと思います。

作品リスト

個展の記録


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写真作家 みまつ ひろゆき
mimatsu.hiroyuki@maimuac.com

1件のコメント

  1. 昨日見させていただきました
    すばらしい見たことのない写真でした
    頑張ってください

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