中学生から知りたいパレスチナのこと

パレスチナ問題って何?って疑問は、なんとなく浮かんでは消える疑問でした。
パレスチナ、ガザ、ユダヤ、ハマス、イスラエルというキーワードが、どう結びついているのか?恥ずかしながら、なにも解ってません。
ガザのハマスがイスラエルへ攻撃開始。それが引き金になってイスラエルがガザへの報復攻撃を始めたことや、アメリカがイスラエルを支援していること。そんな表面的なニュースから、ハマス=過激な武装集団という擦りこみが出来上がっていた私には、この本は衝撃でした。
この本の内容を伝えない(伝えられない)メディアの在りようってなんだろうという疑問も沸々。
ユダヤ人は、ナチスに迫害された可哀そうな人達ってイメージがありました。
この書籍を読み、ざっくりとガザの歴史を辿ると
・ナチスに迫害されたユダヤ人は、祖国を持たない
・ユダヤ人が帰る祖国を創るべく、パレスチナの地にイスラエルを作ることを国連が決める。
・元々住んでいたパレスチナの人達は、イスラエル建国の名目のもと、強制的に住む場所を奪われる
・住む場所を奪われたパレスチナの人々が住む場所として、イスラエル監視のもとパレスチナ自治区が出来る。ガザもそのひとつ。
・パレスチナ自治区に住むパレスチナ人は、ずっとイスラエルの監視化に置かれ、様々な自由を奪われている状態
・この状態の中、自由を求めて、ガザのパレスチナ人であるハマスが、イスラエルへ自由を求め攻撃した。
書籍では、その歴史の経緯と詳しく書かれていますが、私の理解はこんな感じ。
イスラエルの人達は、国が造られた場所に、先住民は居なかったという擦りこみも、されているっぽい。
なのでパレスチナ人は、なに言ってるの?というのが、洗脳されたイスラエル人の大半の思考のようです。
この本を読んでる時に、NHKのドキュメンタリーを観ました。アメリカ在住のユダヤ人学生は、パレスチナには先住民無しという教育をされていたが、イスラエル、ガザの地を踏み、本当を知り、愕然としている様子が映し出されてました。
ふと日本も、戦争の時は、そうじゃなかったのか? 満州国って先住民を追い出して国を作ったんじゃないかとか。アメリカも、そう。
追い出されれた立場の人たちの情報って、なかなか知り難い。
ガザのことはこんな風でした。
・福岡市くらいの面積
・超過密といわれてるが、人口密度は東京23区よりは、少ない。
・下水の処理装置がなく、すべて海に排出。海は汚染がひどく感染症が怖いため海には入らない。
・飛行場などのインフラを整備すると、イスラエルに破壊される。
・自宅前の道路もイスラエルに監視され、自由に使えない場所がある。
・移動には、検問があり、イスラエルのチェックがはいる。簡単に連行され、殺される。
・こんな状態が60年以上続いている。
申し訳ないけど、こういうこと知りませんでした。
なぜアメリカがイスラエル支援に傾くのか? ユダヤ人から寄付されるお金に絡む事情とか。アメリカはガザに対しても人道的という名目で支援を実施。こんな事実も知りました。
この書籍で訴えているのは、一人でも多くの人が、この事実を知る事。
そのうえで、何が出来るのかを、一人一人が考えて欲しいということ。
この本を読んだ後、パレスチナに関する本を、片っ端から、読みたい衝動にかられ、読み漁ってます。
政治のこともそうだけど、こういう話題を、自然と話せる場所が無いことが、一番の問題かなと。
テレビをつければ、バラエティ番組だらけ。
政策よりもスキャンダルな話題が優先される選挙報道。
タレントの資質に振り回されるテレビ業界。
なんだかなと思ってしまう今日この頃です。