鷹野隆大 毎日写真1999−2021

国立国際美術館 ジェンダー、セクシャリティをテーマとする写真家。

多分、写真を始めていなければ足を運ぶことはなかったと思います。国立の美術館で写真展が開催される意味を、考えながら見てきました。

作品の紹介文は、こんなことが書かれてました。
・毎日撮るから「毎日写真」。
・無目的に撮られた膨大な写真から何が見えてくるのか?
・いかに自分が「見たいものを見たいように見ていたのか」
・それは「謙虚であることの可能性」へと道を開くものであった。
・あるいはまた、写真は「今」しか写せないという厳粛な事実

アートは発見であり、デザインは解決とすると、この作品群は発見の連続であるアート作品。近代的な匂いを感じさせながら、どこが懐かしい写真が並ぶ「毎日写真」。影を主人公にしてしまった「Green Room Project」「Red Room Project」「Sun light project」。モノクロームな二次元でありながらも奥行きを感じさせる「Photo -Grapf」。定点観測的に撮影し東京の象徴のまわりで混沌とした街の姿を写した「東京タワー」シリーズ。全体に何かを語りかけるような優しさはなく、見たいものを見たいようにしか見ていないという作者の言葉通り、ドライな割り切りの目線があって、テーマをどんと押し付けてくる分かり易さは感じなかったです。けれど、どこか挑発的な印象もありました。この正体はなんなんだろう? 男? 女? ??? そんな答え探しに何の意味があるのか? 映っているモノ、それだけですと。今見ているモノが未来に記憶として残れば、それでいい。そんな思いもあるのかもしれない。

作者が言う「見たいものを見たいようにしか見ない」。これは全ての人に当てはまること。だから多様な視点でモノや人を捉えることの重要性をもっともっと気づかなければならない。今回の写真を通して改めて考えさせられました。

開催から初めての休日なのに閑散とした館内。商業的な視点はひとまず置いて、ゆっくりと作品と向き合って、感性を刺激しながら、答えのない答え探しをしてみる。とっても素敵な時間でした。
写真も絵画と同じレベルで楽しめている自分が、ちょっと嬉しい。国立の美術館に、私の写真が展示されること、ちょっと妄想したのは内緒です。

みまつ ひろゆき

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