セザンヌの食卓

セザンヌって、よく解らなかったです。モネとかルノワールは、視覚的に良いなぁって思うけれど、セザンヌは、良いなぁって思わなかった。なぜ近代絵画の父と言われるのか? ピカソが、最も影響を受けた画家と語ってるのを知り、ますます解らなくなったというのがセザンヌの絵を知った頃の感想。

 この本の作者は、セザンヌの「リンゴとオレンジ」を見て強い衝撃を受けたと冒頭に書かれてます。僕とはそもそもセザンヌとの初対面の印象から違い絵画の見え方そのもが違います。さすがです。
 セザンヌはリンゴや果物を数多く書いてますが、どれも美味しそうには見えない。いわゆるヘタウマの絵だと思う。セザンヌの絵の特徴は「なんだか変」だと思ってます。それはモノを正対した時に、こんな風には見えない。同じ平面のテーブルにあるお皿の角度がおかしい。これがキュビズムと言われる、ピカソが影響を受けたといわれる所以でもあるんですが。これが絵としてなりたっていること。それを作品としてバンバン描き残したことが天才と言われるんでしょう。変人と捉えられてもいいかもしれないけど・・。小学校の時に、こんなデッサン描いたら怒られると思って書けない。他人からどう見られるのか?が気になってしまい自由な発想が削がれるのは、どこの世界でも同じこと。そんなこと企業では日常茶飯事ですからね。さぁみんな思いつくまま発想してみようと言いながら、出された意見を、あーだこーだとぶっ壊す達人の多いことか。
 このセザンヌが残した、このヘタウマの絵から、発想を得たピカソの作品を漁ってみたり、この本にあるセザンヌの絵を見てみると、なるほど、そういうことかと発見が出来る。今までと違う見え方を世に出したという点はまさしくアートの視点。それにキャンバス全体を見渡した時に感じる、色のバランスが、なぜか気持ちいい。セザンヌが多く描いた「ヴィクトワール山」も、そう。なんだ良いじゃんと思えてくるんです。セザンヌの絵が好きかどうかは別に、すごく興味深い絵を描いてること、今更ながら発見できます。

 この書籍は、セザンヌが食べたであろうレシピが掲載されてます。写真がセザンヌっぽくないのが惜しい(笑)

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