元吉烈:ある遊郭の記憶

先週、写真集を見せてもらって、どんな写真展示になるのか?とても興味が湧いてギャラリーで見てきました。

「ある遊郭」とは、大阪はハルカスのお膝元の飛田新地。本展は、その一角に1929年に建てられた「満すみ」という元遊郭の廃屋を記録した写真集「HOUSE OF SESIRES」を紹介するための写真展。この写真集を作るためクラウドファンディングで382万5千円を集めたとか。これからの写真集の在り方かもしれませんね。このプロジェクトは写真家の元吉烈さん、グラフィックデザイナーの門馬翔さん、それにこの「満すみ」の存在を知り写真集の発行を企画した篠原匡さんによって作られてます。偶然にも3名とも在廊されていました。写真家の元吉さん以外、誰が誰か解らず・・。話の展開から後になって、それに気づくというなんとも間抜けさに、ギャラリーを後にして苦笑してました。写真集を最初に見ている影響からか、展示された写真は、ジャーナリスト目線の写真が多いことが気になってました。なんでだろう?って考えてると、元吉さんはドキュメンタリーの映像作家であるとのこと。この当たりがヒントでしょうか?そのあたりはちゃんとお聞きすれば良かった。写真は額装することなく、プリントされた用紙をクリップで吊るすという展示手法。作家の元吉さんは「展示は額装じゃ面白くないかなと思ったので、こうなりました。お金もかかるし」と笑って話されてました。


作風からして、これはこれでアリなんだろうなと思ったんですが、これは賛否が分かれるところでしょうね。僕はありだなと。最近の写真展を見ていると額装だけが全てじゃないですからね。東京都写真美術館で展示されてる作品でもそうだし。伝われば良いんじゃないかと。

それよりも写真集、すごく良いです。
記録に残すという意味でも、写真のクオリティーの面でも、とても素晴らしい作品に仕上がってます。
この写真集を見て、展示を見たいと思ったくらいですから!!


写真集作成の経緯など、ここに綴られてます。
https://shinichiro-kaneda.com/articles/44

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