世界の美しい廃墟

トマス・ジョリオン著

作者は、「時の流れと磨き上げによる事物の解体」と廃墟を定義してます。なるほどね、なんですが、写真はやっぱ廃墟。ページをめくるたびに感じるのも「廃墟」。美しいという概念がなかなか僕の視点からは出てこなかった、どちらかというと不気味という言葉が出てくる。写真は上手いし綺麗。手入れの行き届いた同じ場所を想像すると美しいだろうなという視点が生まれた時に、この作品の意味が理解できた気がしました。手入れする人の手ではなく、時の流れを、主題にしていること。深いなぁと。廃墟というと、長崎の軍艦島が浮かびますが、作者は、写したい対象になるんだろうか?ちょっと気になりました。

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