超コレクション展 大阪中之島美術館
先週オープンしたばかりの大阪中之島美術館。国立国際美術館の北隣の黒いキュービックな建物のそれは、近代美術館として40年前に構想され形になったモノ。心斎橋に近代美術館の準備室があった頃、佐伯祐三さんの展覧会もあって、足を運んだのは懐かしい思い出。その頃は、いつになったら佐伯さんの絵がいつでも見れる美術館が出来るのか?大阪に誇れる近代美術館は日の目を見るのか?期待と諦めに似た感覚でいたけれど、それが実現したんですから関係者のご苦労には、ほんと頭が下がります。 この美術館の周辺は、建設中も何度も歩いていたし、朝のテレビ番組の「おはよう朝日です」の、天気予報のバックに美術館が映っていて、すでに日常の建物になってますが、入るのは初。
エントランスから見た吹き抜けた天井に伸びるエスカレーターの景色が、かっこいい。展示は、いきなり佐伯祐三さんの作品から。人が多くてゆっくりしていられなかったのは残念。でも佐伯さんのコーナーを抜けると、人の多さの割に、ゆっくり見れるくらいの余裕はありました。4階と5階の展示室を足早にまわって2時間。大きな展覧会を梯子したくらいの満足感。こんな素敵な美術館が大阪に出来たことが、本当嬉しい。
佐伯さんの絵が、いつでも見れる常設展示の部屋は存在するのか? 何度か通うと解るでしょうから、答え合わせはお楽しみということで。
佐伯祐三さんは、やっぱいいです。何度も見ているけれど、何度見ても好き。山沢栄子さんから始まる写真のコーナーは、絵画と同じレベルの展示構成で、写真の格がぐっと上がる感じ。すごく嬉しい。できれば大阪にも写真専門の美術館が出来ると嬉しいんですが・・。一枚だけリヒターの絵がありました。それもよかった。ポッチョーニの絵は2枚。初めて見た気がしますが、なんやこれ?って引き寄せられるように見た絵がそれでした。好きだなぁこれ。ポスターが多いのは、天保山にあったサントリーミュージアムから引き受けたモノなんでしょうか? サビニャック好きとしては、もうちょい見たかった。時間の都合で展示会場以外には寄れてないんですが、カフェやレストランはあるんだろうか?海外の美術館のカフェは、とっても居心地が良いから、そんな場所があれば嬉しい。
待ちに待った地元に近代美術館です。期待が大きかったけれど、それ以上に素敵な器になってました。仕事帰りにフラット寄れる美術館が出来たことが、何より嬉しい。