写真はアートか?

「写真はアートです」と断言したい派です。そもそもアートってなんだ?ってことから話しますね。Wikipediaによるとアートとは、芸術・美術など間接的に社会へ影響を与えるものとあります。「絵画はアートです」これは異論ある人は少ないという前提で話を進めますね。

その絵画と写真の関係の話です。

 絵画の歴史は紀元前から始まる壮大な話になります。写真は200 年ほどの歴史しかありません。写真が発明される以前の絵画は宗教の教えを伝えることが目的とされました。ルーブル美術館にある途方もない数の絵画は、ほぼ宗教画です。この時代がとにかく長い。その長さに比例して作品も多いという訳ですね。その後、人や物、風景をありのままに伝える写実主義が主流になります。これはリアリティとかリアリズムという言葉につながります。ルーブルの新しめの絵画はこのあたりまでですね。そこから対象を美化し演出する芸術運動が起こります。これがロマン主義と言われるモノ。これはロマンティックというキーワードがわかりやすいですね。このあたりの作品からはオルセー美術館が担当することになります。


 写真が発明された頃は、ポートレートと言えば絵画でした。お金持ちはお抱えの画家が肖像画を描き、お金が無いと肖像画は描いてもらえません。今の写真の役割を絵画が担ってたということになります。写実主義的に肖像画を描き、時にはお金持ちに気に入られるよう見栄えをよくする。今のカメラマンがレタッチする、同じことをやっていたということですね。ナポレオンは、強そうに見せるために何度も描き直させたという有名な話もありますから。

そんな中、写真が発明されました。
写真は絵画の世界も大きく変えます。

 お金持ちしか描いてもらえなかった肖像画が、庶民にも写真というメディアで肖像画を手にする事が出来、写真が広まって行きます。写真は写実的な事が得意ですから写実的な絵画は需要が減ります。印象派が出てきたのは、こういう時代背景もあったからだという見方をされてます。印象派という写実的でもロマン的でも無い新しい絵画の世界は、写真が発明されたことに大きく起因しているということです。
印象派は、アートではないと言われていたのは有名な話です。写真もアートだという定義はその頃もされていなかったんだろうと思います。モネを中心に開かれた第一回の印象派展は写真家のナダールのアトリエだったということも逸話として残っています。写真は、間接的にアートの主流である絵画の世界を変えてしまったということですね。
 昔の写真を見て懐かしんで、何かを思い出させる。報道の写真を見て、この世の中の出来事を知り、行動を起こす。

僕は、アートとは、これまでの価値観を変えるモノって定義をしてます。そのインパクトの広さと強さによってアートの度合いが変わるのではないかと、そう考えてます。

一人でも僕の写真を見て何かを感じて、行動するきっかけにして欲しいなと。そんな風に思いながら写真を撮ってます。

みまつ ひろゆき

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