青の断片から青い闇へ

神戸は三宮にあるギャラリー島田へ。昨日は京都グラフィーへ行ってました。作品はどれも個性的で良かったんですが、心にズキュンとくる作品には巡り合えず。本日小谷泰子さんの作品を見て、スカッとしました。
 「青い闇」これぞアートですね。
内面の思いを写真に投影する。この写真家として当たり前のことをきっちりとやられてます。素晴らしい。
作品を見ていると、青い闇の中に、多重露光で炙り出されたセルフポートレートが、深海や胎内を連想させ、いろんな苦悩が入り混じる不思議な感覚が襲ってきます。すべての作品に通じる「深い青」が、視覚から体へズドンと落ちる、浮ついているけれどどっしりと浮遊しているなんとも不思議な色彩になぜか惹かれます。新作の縦長の作品群は、「落ちる」ことをイメージしたそうです。 僕は不思議と、システィーナ礼拝堂のミケランジェロ作の「最後の審判」の一部が闇の中で炙り出されるイメージを持ちました。見る人のその時の心情によって見えるものが変わってくるんだろうと思うところも似てるかもと。
 ギャラリーを後にして食事中に、あの青をもう一回見たいという衝動に駆られ舞い戻って写真集手に入れました。この写真集を見るたびに、自分がどう感じるのか? それを楽しみたいと思って。 また見る機会があれば、オリジナルを見てみたい。それくらい良かった!!

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